今日は珍しい症例に出会いました。
歯科用麻酔薬でアナフィラキシー既往のある5歳の男の子
歯が痛いと来院して来ましたが、レントゲン撮って虫歯発見。
治療自体は簡単ですが、親御さんが4歳の時のショック状態以降
何のアレルギーテストも行なっていないので麻酔出来ません。
アナフィラキシーは本当に怖く、一瞬で死んでしまいます。
普通の歯科クリニックで対応出来るケースではないのです。
状況だけ説明して帰ってもらいました。
痛いと言う子供を治療しないなんて酷い歯科医ですね?
奇麗事から見れば我ながら最悪なドクターです。
アナフィラキシーの怖さを知らない歯科医は日本には
沢山います。
歯科治療では滅多な事では起きません。
学生時代には頭に入っていても直面するのは臨床家として
多分ほとんどの歯科医はないでしょう。
私は2回直面しました。幸運にも助けましたが・・・
麻酔一つで人は死にます。
あの恐怖の時間はトラウマです。
問診と既往、あとは如何に患者さんを客観的に観察して
コンディションを評価するか。
恨まれても、何でも出来ない処置は出来ないと言うのも
ドクターの仕事です。