今週は急性症状のある患者さんが
多かったです。このブログを読んで連絡を
頂けるのは大変光栄です。
一番多かったのは急性化膿性歯髄炎で3症例ありました。
麻酔も中々効かないし、症状は重たいから何とか痛みを
取ってあげないといけないしと大変でした。
でも、急性化膿性歯髄炎はペインクリニックなどで良く使う手法の
ブロック麻酔で対応できるので良いのです。
この写真のように一見たんなる根尖病巣に見えるけど
極端に痛みのあるケースは厄介です。
嫌な予感を感じながらセラミックを外して中を見ると
やはり根の表側に破折があって膿と出血がありました。
レントゲンは3次元の立体を2次元の平面に写すので
方向によっては病巣が写し出されないのですよね
チューリッヒ大学の時はCTで3Dにスキャンして
どんな場所の病巣も捉える事が出来ましたが、
保険治療のアイネクライネ歯科ではそんな高価な
CTは買えないので経験が頼りになります。
患者さんに状況を説明して抜歯です。
破折の大きさから考えて以前のドクターが見過ごす事は
無いとは思うのですが・・・
結局この歯は何度も腫れて痛かったらしいですが
そこのクリニックではレントゲンで大丈夫だからと
痛み止めの処方で終わってしまっていたらしいです。
ありがちな症例です。
患者さんが症状を訴える、自分の処置を一度再考して
セラミックを外して見れば分かった事なのです。
レントゲンや模型で大丈夫というのは生体を無視した
医療なので個人的には、う~~~ん賛同しかねる事です。
セラミックの技工費・メタル代などのランニングコストが高価なのは
分かりますが、折角の自分の症例なのですから推考して
行動を考える方が医療人としては正しい姿かな?
当然、檜山も累々と失敗を重ねて来ましたが
症状を訴えているからには何かあると
若い頃から仕込まれているのでセラミックなどの
高価な治療に対しては大変慎重に治療を進めます。
あと1~2年しか持たないと患者さんに話しても
それでも白い物を入れたいという患者さんも多いのです。
ちゃんと寿命告知をするのは大事な事です。