2011年1月15日土曜日
ゴシックアーチと咬合器上の調整@アイネクライネ歯科
同じ患者さんのゴシックアーチです。
上の写真は6年前のナソメータで描かれたもの
下の写真は檜山の考案したクワトロボールテクニック。
描記板の上下が逆になったのと、平面から疑似3Dに進化した
のは面白いです。
この症例の患者さんは軽い脳梗塞で左側に軽い麻痺があります。
そのため6年前も現在も描記像として左側が影響受けた
サインが見られます。
技工士さんはでは何処まで咬合器上で咬合調整すればいいのか?
檜山主宰のHFPセミナーでは安定した咀嚼運動が確立された場合
2ミリのマイナームーブメントの範囲で調整するように教えています
咬合器は基本的に健全な生体の数値で設計・作製されているので
病的な状態、例えば下顎頭の吸収などには対応していないのです。
確かにサイドシフトを与えたりなど色々機能がある半調節性咬合器も
ありますが、残念な事にその咬合器をちゃんと操作出来るほどの
咬合採得やその他の情報はドクターからは送られてこないのが
技工士さんの現実です。
クワトロボールテクニックであえれば可能ですが。
患者さんはそれぞれでコンディションが異なるので
技工士さんの咬合器上での調整は2ミリの範囲であって
そこから先はドクターの責任と診断により個人値として
チェアサイドで調整してもらう方が良いでしょう。