咬合平面が読めない程高度な吸収症例では
頬筋の連続する粘膜機能面から仮想咬合平面を
治療用もしくはファイナルで算出します。
ヨーロッパでもこの手法・術式は専門医が重用しています。
但し、このインプレッションボディが採得出来ると言う条件下ですが
問題なのは大抵、左右非対称になっている事が多いのです。
理由は様々ですが大きい理由は偏側咀嚼により片方の機能が
強く反映されて、使われていない方は筋機能が弱くラインが
見えにくかったり、ベクトルがかなり違ったりします。
この場合は強いラインを採用して切歯点で反対に折り返して
幾何学的に処理して平面の算出に持って行きます。
自信がなければ治療用義歯、読み込めれば完成に向かう
檜山も100症例以上は治療用義歯で感覚を磨きました。
インプレッションボディという概念は
咬合高径、咬合位、上下の印象、周囲組織の取り込みと
最低でもこの4つの要素が反映されていないと意味を為さないので
難易度はかなり高い術式です。
同時に一気に取り出す訳ですから時間もそれなりにかかります。
さらに高度な術式ではこのインプレッションボディにGoAを
差し込んでゴシックアーチを描いてApexで止めます。
これにより後方運動を咬合器上で追う必要が無くなります。
今回の写真でどちらが強くて、どちらが弱いか見抜けたら
まぁ、普通です。
かなりハッキリ出ているのですぐ分かるでしょう。
口腔内はこの状態です。