接種によってポリオ(小児まひ)を発症する恐れのある生ワクチンから、より安全な不活化ワクチンへの切り替えを望む声が高まっている。ポリオの患者団体は海外で使われている不活化ワクチンを緊急輸入するよう要請しているが、厚生労働省は国内での治験が行われていないために難しいというスタンスだ。子供の生涯の健康がかかっているだけに、保護者の中には不活化ワクチンを扱っている病院を利用する人も増えている。(平沢裕子)
◆国産は開発中
ポリオは予防接種法で市町村が実施する定期接種の対象疾病の一つ。日本では昭和38年から生後3~90カ月の乳幼児に2回、生ワクチンを経口で接種させる方法を取ってきた。
生ワクチンはウイルスの毒性を弱めて作る。予防効果は高いが、接種した本人にまひ症状が出たり、他人に移したりする危険性がある。WHO(世界保健機関)は、生ワクチンでは100万人に2~4人のポリオ患者が発生すると警告している。
一方、不活化ワクチンはウイルスから毒性を取り除いて作り、接種によるポリオ発症や二次感染はない。安全性の高さから、日本を除く先進国では不活化ワクチンが使われている。
日本でも平成14年、厚労省が不活化ワクチンへの切り替えを決めた。国内メーカーも単剤の不活化ワクチンの開発をしていたが失敗。現在は4種混合での開発を進めているが、厚労省によるとメーカーからの申請が出るのは来年末ぐらいという。
このため、現在集団接種で使えるのは生ワクチンだけで、副反応や二次感染の患者が毎年報告されている。今年も2月に神戸市、9月には神奈川県藤沢市で、接種した子供のポリオ発症が届け出られている。患者団体「ポリオの会」(小山万里子代表)によると、5月に山口県の30代の父親が子供からの二次感染で両足と手にまひ症状が出て、現在も入院治療を続けているという。
◆特例措置で使用を
たからぎ医院(東京都渋谷区)は今年5月から不活化ワクチンを個人輸入し、希望者への接種を始めた。3回接種の費用1万3500円は患者の自費だが、毎月100~150人が接種に訪れる。宝樹真理(しんり)院長は「副反応の確率が低いとはいえ、発症すれば一生病気に苦しむことになり、安全性から不活化ワクチンを望む親は増えている。海外で実績のある不活化ワクチンがあるのだから、希望する親には生ワクチンと同様に無料で提供する体制を整えるべきだ」と指摘する。
不活化ワクチンを扱う医療機関は少しずつだが増えている。ポリオの会ではメールで問い合わせがあれば、近くの医療機関を紹介している。小山代表は「昨年の新型インフルエンザでは特例承認を適用し、海外のワクチンを緊急輸入した。ポリオ生ワクチンによる被害が出続けている今は緊急事態ではないのか。被害をこれ以上出さないためにも、海外で使われている不活化ワクチンを特例承認で輸入して使えるようにしてほしい」と訴えている。
【用語解説】ポリオ
ポリオウイルスが脊髄(せきずい)に入ることで手足にまひを発症させる感染症。感染すると1千人に1人の割合でまひを発症し、うち半数に運動障害などの後遺症が出る。日本では昭和35年に大流行し6500人が発症したが、旧ソ連とカナダからの生ワクチンの緊急輸入による予防接種で患者が激減、55年を最後に野生株ポリオウイルスによる患者はいなくなった。一方、予防接種健康被害認定審査会で生ワクチン接種後にまひを発症したと認定された事例は、平成元年から20年までの間に80件を数える。
歯科医をしていると色々な相談を受けます。
最近はワクチン接種を否定しているお母さん達も
意外と多いのでビックリします。
アメリカのイビツな文化を真に受けている
言葉は悪いですが頭のオカシイ母親達。
ワクチンは人類の叡智の結晶であり、
難病を克服してきた医学上の財産でもあります。
ポリオワクチンも早く認可すれば良いのに
厚生労働省の薬事は絶対動きません。
国内メーカーの保護が優先です。
納税者、国民を平気で犠牲にできる官僚たち。
ヨーロッパだけでなく海外で仕事をした経験のある
ドクターは日本の医療制度に嫌気がさしています。
檜山もこの薬事で苦労させられました。
仕方ないので自分で海外から取り寄せている
薬品、材料も多いです。
親の立場であれば自分の子供に少しでも
安全性の高いものを求めるのは当然でしょう。
もし、自分の娘にワクチンを打つのであれば
当然、安全性の高いほうを選びます。
統計学的には確かに現状のものでも安全なのは
理解しています。
でも、より安全なものを求めるのは当然ですよね?
ヨーロッパ時代に日本の医療マーケットは
北朝鮮と同じランクに分類されている事実を知って
ビックリでしたが、また同じ事が起きていて
残念です。