2010年3月21日日曜日
顎機能障害
アルバート・ゲルバー教授。1960年代にはもうすでに骨格の矛盾から崩壊する咬合と義歯でのリハビリ、再構築を提唱した天才。檜山は幸運にもリヒテンシュタイン研修時代にゲルバー教授の晩年の義歯製作をしていたスイス・Churの技工士さん(マイスター)から直接GERBER理論をハンズオンされました。日本ではパイロットデンチャーグループがメインでゲルバー理論をやってますが、全く別物でした。
こういう顎機能障害から生じる咬合の崩壊は大変な難症例で、日本のどのスタディーグループの方法論でも追いつかないのが現状です。
ドイツの友人歯科医は私に言います。何故日本はあんなに閉鎖的なんだ?
私は一言で返します、島国だから。
日本の技術レベルは世界的に評価は高いのに実践しているドクターが勉強しないのでも有名です。
マニュアルドクターばかりで自分でクリエイトしない。
私に来る質問も自分で調べて、勉強して、実践して、壁にぶつかってくれば話すのも楽ですが、残念ながら暗闇の中を手探りで歩く勇気を持っているドクターは少ないです。
今日も以前勤務していた(北青山歯科)の患者さんがネットで私の会社を探し出して直接電話してきたので、友人のクリニックを借りて応急処置だけしてきました。
表参道A歯科に通っていて全然治らないので私の所に紹介されてきましたが、顎機能障害の典型的な症例です。atelier denture clinicが出来るまで今日の処置で何とか持つでしょう。
自分の骨格性の要因から壊れて行く咬合に(歯)の治療をしても治りません。
私もヨーロッパで天狗の鼻を一瞬で折られて1から再スタートで寝ない食べない笑わない世界にドップリと浸かってきたので、最先端の人間達が如何に化け物かよく分かります。
私はまだまだピヨピヨです。
それでも、頼られるのは嬉しい事です。ましてやここで根を下ろして、もう風来坊はやめると聞いて喜んでくれる患者さん達が大勢いる。ヨーロッパの地獄は少し実を結んだかな?
まだまだ頑張らないと。
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